亀戸天神

 5月5日。  男の子の日。  取り敢えずは、藤でも極めようと、亀戸天神へ。  頭部か明度、なんでやねん!  「東武亀戸線」というローカルな電車に揺られ、小村井というところへ。  母は、この辺の出身。  子供の頃、祖母とおばさんと一緒に連れて行かれた。  うちの両親はいないので、多分、泊まった翌日なのだろう。  おじさんは、3人の子供がいるのに、それでも足りないらしく、よその小さい子を可愛がる。  下町の大工さん。  連れて行かれても、もちろん、子供が藤なんてものに興味あるわけもなく、池の亀を凝視する。  このふたりとも、もうこの世界に居ないことに気付く。  こういう曲がりくねった路地を歩くと、その頃を思い出す。  となりのおばあさんはスリップ一枚で庭弄りをする、我が幼き日のトラウマ。  消してしまいたい。  大人になって、いつも思うのは、「あれっ、こんな狭かった?」もしくは、「小さかった?」という感慨。  もっと広々としていた印象が。  どこかに旅するのが好きなのに、住む場所をほぼ変えない自分は、いったい、どういうことなのだろう?  と、最近、思う。  この辺の優雅さを削った町並みを歩くと、こころのなかにある四角い箱のような感情は、充分に暖かいもので満たされていきます。  ご利益なのか、触られて鼻テカテカです。 …

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